野口哲哉展 in 山口県立美術館

野口哲哉展

6月2日に行ってまいりました。

私はただ券もっていたので、無料で。実際の入場料は一般1200円です。高校生以下は無料なので、ぜひ近場の若者は行ってみたらよいかも。6月13日までです。

とにかく小さいサムライおじさんがいっぱいいます。シャネルや車のアウディとコラボしたサムライもいました。サムライの鎧に見たことのあるロゴマーク。どう見ても昔の掛け軸なのに昔にはありえない風景。昔の人なのに、現代の道具や服装を身に着けています。
サムライたちは小さいのにド迫力。サムライたちの人生や心情を思わず想像してしまう。スニーカーを履いているサムライなんか俊敏に見えて、これから手柄をいっぱいたてるんだろうなと物語を勝手に作れるし、猫を抱えるサムライはちょっと笑えます。猫を抱えてどこへ行くの。
すごい小さいサムライもいたり、作者野口さんのドローイングや制作風景の映像も紹介されていました。野口さんは30代後半かな。40歳ちょうどかな。とにかく若手です。とても中世的なお顔立ち。とてもとても小さいおじさんを大量に制作している方とは思えません(笑)

展示された鎧は樹脂で創られたようですが、まるで本物。掛け軸も時代を感じさせる劣化具合。なのに現代のものが描かれていたり。とにかく本物に迫る姿勢に妥協はなく、それでいてファンタジーなのです。そこに見ているものは自由に勝手に想像できる隙間を与えれているような気分になります。
会場もそろそろ後半かな、と思う頃、振り返ってみれば多くのサムライたちの表情は、無気力でうつろで視点が定まっていないことに気づきます。たま~ににやけている人もいましたが、ほとんど無気力な表情をしているのです。あるいは寝ています。たしかに人間も寝ているときか、ぼーっとしている時、無意識の時が真の自分があるように思う感覚がありますね。

世界にラブを

上の画像は写真撮影できました。マニキュアでハートを描いているサムライです。このサムライの表情は見えませんでしたが、笑っているみたいでした。


特別展もありましたので300円で入場して、松田正平の作品や山口県に伝わる鎧兜も見れました。その中に恩師である吉村芳生の初期の作品が。おお~ここでお会いできるとは。
最後に出口のところで雪舟の水墨画5GVR体験やってました。意外とすごかった。すぐ終わっちゃったけど。

会期は13日までです。今回は会場入りするのに予約制とか時間制限もなく、マスクして入り口で体調面のアンケートと検温、手の消毒を求めれるくらいで入れました。

5GVRで探る山水長巻(会期延長事業)展示室C

  • 開催期間 : 2021年4月15日(木) 〜 6月13日(日)山口が誇るお宝である「国宝 四季山水図(山水長巻)」(雪舟筆/毛利博物館蔵)を分かりやすくご紹介する試みとして、昨年度より取り組んでいる《5GVRで探る山水長巻》。CGやVR、そして5G通信といった最先端の技術により「山水長巻の中に入る」体験ができます。好評につき、会期を延長して開催します。

CREATOR

奈扇
山口芸術短期大学で吉村芳生に学び、名古屋造形大学総合造形コースに編入した後はインスタレーションやコンテンポラリー表現に触れる。

手段は自由で、概念を視覚化しスタイルを自分で作っていくところが現代美術の魅力だと思っています。



主な制作歴
2008年 国際交流展transit in 香港
2009年 国際交流展transit In 名古屋
2014年 コンテンポラリーミニテキスタイル公募展 入選
2018年 シンフォニア・アート展
2018年 ACTアート展
2019年 柳井市美展 奨励賞
2020年 日本文藝アートコンペティション 奨励賞
2020年 いろやの0号展
2021年 いろやギャラリー 個展
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